0.02%の金持ちになるには

大半の庶民と何が違うのか

彼女との夜活備忘録

甘い蜜がまとわりつく暗くて少し温かい小部屋で
その時を待つ。
湿った小部屋は奥まで続き、突き動かすたびに蜜が絡まる。
小部屋は丸く引き締まった柔らかいものに覆われ
それを上下左右に振りながらいい場所を探しだす。
そのたびに吐息と肩から脇にかけての湿り気、うるうるした瞳がさらなる境地を目指す。
イキそう。
そう言った時、彼女は遠くにいて無反応だった。
そして相変わらず小部屋は激しく揺れ動く。
来客がこんなに暴れるからきれいに整えられていたvラインも右往左往している。
イクよ。
そう漏らした時、彼女は高い声で相当溜めた後、言った。
「イッ、、、、、、、て。」
今まで何十回と訪問したであろう小部屋。
扉を開けて手招きしてくれたことも、靴を脱ぐのを手伝ってくれたことも全てが愛おしい。
その小部屋は築20年程度でリフォームもしたことがないはずなのに、訪問するたびに僕という来客にフィットしていく。
今日の訪問では、角度から温度設定、締まり具合いなど、その全てが完璧で言うことがない。
僅かな隙間もなく密着された裸体と裸体。
もう誰にも渡さないと言わんばかりの覆われ方をした裸体に他人が入る余地はない。
そして僕という来客が最後にこの小部屋全体が火薬の匂いと煙で充満するほどのクラッカーを放ち、彼女が喜びの絶頂に達するまでそれを維持する。
こんなにも小さいはずの小部屋なのに、僕という彼女より一回りも二回りもデカイものがまるでミニチュアの人形になったかのように小さくなり、彼女の小部屋は大部屋と化した。
小さくなった僕という名の全てが大きくなった彼女の中に侵入し、暴れまくっている。
マグマのようなうめき声。
僕は噴火直前の火山になってしまった。
多大なリスクも全て吹き飛ばしそうなぐらいの噴火が起こりそうな予感だ。
そうこうしているうちに彼女の小部屋は、宇宙に変わっている。
準備してくれてありがとう。
さあ、一緒に行こう。
このとき僕の意識下には、彼女のあえぎ声と僕のうめき声、暴れまくるマグマしかない。
でも、噴火直前、何も音が聞こえなくなる。
意識が飛ぶのだ。
この状態が長ければ長いほどいい。
幽体離脱どころではない。
まるでそれは裸体に溺れた夢追い人だ。
噴火直後、力が抜けて目も開けていられない。ただ呆然とすることしかできない。
角砂糖が溶けたようになっている。