0.02%の金持ちになるには

大半の庶民と何が違うのか

2020-01-01から1年間の記事一覧

美女と同期する

スマホが重たくなっていくのを自覚したのは今日が初めてではない。 だが、アラビア数字の羅列された意味不明のファイルが勝手にダウンロードされていたり、充電器につなげてもなかなか充電されないなどといった症状は今日が初めてだ。 そして、そんな困惑し…

路地裏ナース

師走の風が肌を通り抜け、身体全体が冷たくなっていくのを感じながら僕はひたすら自転車を漕いでいた。 ちょうど日付けが変わって1時間が経過しようとしている街はいつもとは違う夜更けの序章へと僕を案内しているように感じられる。 今、僕の自転車のかごに…

告白8ビート

彼女とは半年ぶりに再開することになった。 待ち合わせ場所に現れたのは以前と変わらない彼女、ゆずという女の子だった。 小柄で丸顔で童顔だ。 「会えると思ってなかった」 彼女は言った。 「ずっと会いたいと思ってたんだ」 僕が言う。 そして、僕と彼女は…

中目黒サイレントセックス

高畑こうきに罪悪感など一切なかった。 男女平等、女性の社会進出を推進などと言うけれど、蓋を開けてみれば現実はその真逆をいっているような気さえする。 知人の和民かほは大手の企業でそこそこの地位に就いているが、独身だ。 実家暮らしで彼氏もいない。…

誘拐BMW

ゴォーという低音が感じられる。それは雑音でも騒音でも雷でもない。実に穏やかな音だ。誰かとしゃべっていると気にも留めないかもしれない。 ボディー剛性とかシャーシという言葉を借りるなら、まさにこの空間はそのすべての完成度が高い。 僕は今、BMW5シ…

デイトナおじさん

昨夜は全く眠れずに休日がやってきた。 ここ最近、自粛のせいか生活のリズムが乱れている。 ロレックスのサイトを眺めていると新作のモデルがいくつか掲載されていた。 全く眠れなかった昨夜からの「今日」という休日は変にテンションが上がる。 普段、しな…

デイトナおじさん(あらすじ)

何としてでもロレックスを手に入れたい私は正規店に何度も足を運ぶが、いつも店員からの返事は決まって「入荷がごさいません」。 そんなある日、いつものようにその正規店に行くと凄まじいほどの行列が。 中にはデイトナを身につけた高齢のお客さんもいる。 …

不倫タクシー

蓮華寺昭二。71歳。 時刻は午後11時。 個人タクシーの運転手をしている。 働く時間は主に夜から明け方にかけて。 仕事柄、山道を走ることが多い。 というより山道をよく行き来するのだ。 乗せるお客さんはみんなあの宿を利用している。 錆びて茶色になったの…

夜更けの在りかを知りたい

きめの細かい柔らかな白い素肌を撫でると小さな無数の粒々が皮膚からじわりと浮き出した。 鳥肌を立てるのは恐怖の時だけじゃないのだと僕は知る。 そして背後から抱きしめる。その抱きしめた僕の両腕が少しずつ彼女の胸元へと降りる。 ブラジャー、洋服とい…

アップ・トゥ・デイト

その夜、いつも行くバーの店員が(愛想はなかったが客が少ない分、仕事は丁寧だった)急によそよそしくなって、それに呆れた僕はバーを出た。 「残念です」 そう電話を入れ、そのバーと完全決別した。 この時、バーの店員は若干動揺しているようだった。まさか…

眠らない車、カーシェア

ときどき、警察から利用者情報の開示を求められる。 個人情報保護法とか言うけれど、そんなもの刑事には通用しない。主にカーシェアサービスを展開する会社に入ったのは車が好きだったからだ。 単にそれだけの理由である。 その頃はまだ、広告にお金をかけて…

悪魔のプロポーズ

海の見えるレストランで食事することなどめったにない。 たまに仲のいい女友だちと女子会をする程度だ。 付き合って3年になる彼に誘われてやって来たイタリアンのお店。 ふかふかのソファ席に座れば目の前に海と大都市の夜景がひろがる。 「みさきと付き合っ…

悪魔のプロポーズ(あらすじ)

海の見えるおしゃれなイタリアンでディナー。 付き合って3年になる彼からの待ちに待ったプロポーズ、のはずだったが… 彼が思いもよらぬ提案を始める。 「悪魔のプロポーズ」 公開予定

ビジネスホテルの覗き穴

僕は今、ビジネスホテルの部屋にいる。 有名な寝具メーカープロデュースのセミダブルベッド、過不足のない各種アメニティ、掃除のプロによってきれいに清掃された部屋。 今日はお盆休みのうちの1日だからいつもより多いようで、扉の外から宿泊客が出入りする…

ビジネスホテルの覗き穴(あらすじ)

あらすじ 仕事の都合でビジネスホテルに連泊することになった僕はホテルの部屋の覗き穴に興味を奪われる。 最初は何も変わったことはなかったが、感覚を研ぎ澄ませるうちにどんどん景色が変化していく。 そしてある若い男女の声に注目する。 近日公開予定 「…

A子とB子の予感とタイミング

「ブスとかデブがいるから美女が可愛く見える。 大半の男にとっての世界には必ずブスやデブな女がいる。そして10人や100人に1人ぐらい可愛い女がいる。こういう女はとびきり可愛くてモテるんだ。 でもその周囲の男のスペックもそんなに高くない。 そして満足…

梨家先輩の悪魔に犯された脳(小説)

大型ショッピングモールのフードコートでラーメンを食べ終わり、スマートフォンに目をやる。 休日の混み具合は平日のそれと段違いだ。 赤ちゃんの泣き声、ヤンママが子どもの下の名前を叫ぶ声、どこからともなく聞こえてくる笑い声。 無数の雑音に埋もれてい…

彼女の笑顔

「コロナでライブができない。でも歌わずにはいられなくて夜に何曲も叫ぶように歌うんです。曲は全然できない。喉の調子も悪くて薬も効く時と効かない時がある。声がかすれて思うように出ないと何のために生きてるのかさえ分からなくなってしまって…たまに調…

ラブホテルオーナーの秘められた仕事

「換気の徹底、スタッフの検温、アルコール消毒の実施などを行っておりますので安心してご利用ください」ラブホテル「6亀頭」のオーナーである江藤さんが眉間にしわを寄せながらこの前貼り出した感染症対策のためのポスターを自分の頭より上に持ちながら管理…

彼との半同棲(小説)

上京して2年が経過しようとしていた。 就職した広告代理店は上司の軽いセクハラ発言を抜きにすれば比較的働きやすい職場だった。 実家の母はよく野菜や米などを送ってくれる。 段ボールに貼りつけられた伝票の母直筆のサインを見るたびに帰省した気分を味わ…

裸体眼(小説)

中高生の頃、視力検査ではクラスで唯一、両目とも2,0だった。 マサイ族だといじられるのも悪くなかった。 当然、コンタクトか眼鏡かの話題になんて入れないし、眼精疲労や眼がしょぼしょぼするなんてニュアンスには無縁だった。 視力が良すぎて遥か前方の信…

花火の後に(小説)

花火のない夏なんて考えてみれば初めてのことだ。 僕にとって花火は夏の風物詩で花火を通して様々なインスピレーションを受けてきた。 電車の窓から偶然、目撃した花火も、観覧席の一番前を陣取って眺めた花火も、そのどれもが僕の心を打ち、糧となっていた…

就活生裕美子(小説)

「持ち物は、ペン、身分証明証、ノートです。 当日は腕章をした係員がおりますのでひと声かけていただければと思います」 「あと1点ですが、マスクの自慰さんとアルコール消毒のご協力をお願いいたします」 裕美子は笑いながらスマホの文面を突きつけてきた…

今のコロナをオペに例えてみよう

今、目の前に剥き出しになった臓器があるとしよう。 その臓器の持ち主はいつ息を引きとってもおかしくない状態だ。 そして、我々、医療チームは数十人体勢でその治療にとりかかっている。 この臓器には腫瘍が見つかっており、それを取り除かなければならない…

彼女が僕を好きなのは(小説)

鍵がかかっている。 解除するにはあらかじめ伝えられた番号を入力しなければならない。 しかし、以前、覚えてきたはずなのに思い出せない。 気晴らしにコンビニで買ってきたパスタを食べる。 着色料、保存料、増粘多糖類、三拍子揃ってます。 「ここで目が覚…

身体を許すと飽きがくる

職場とか学校とかで顔馴染みになる人に限って魅力的に感じず、街中ですれ違ったような人に対して魅力やエロスを感じたりする。 女性と身体を重ねる時、やっぱり一番興奮するのは初回のセックスなのです。 しかし、回数を重ねるごとに気がつけば惰性的になっ…

飲食業界は人の上に重荷を作る

「だから売り上げの推移を聞いてるんだ。上がったのか下がったのかどっちだ?」入社2年目の斎藤はスマホの向こうからおそらくは唾を飛ばしながら叫んでいるエリアマネージャーの岩下の問いに静かに答えた。「低迷しています」その後、吐き捨てるようなため息…

車のブランド力ランキング最新版

まずフェラーリとランボルギーニが頂点にあり、 マセラティ ポルシェ ジャガー その次にメルセデス、BMW、アウディ、レクサスと続く。 そしてクラウン、アルファード。 マツダ、 トヨタ、SUBARU、NISSAN、HONDAと続く。軽自動車

マツダ車はレベルが高い

マツダ車って車の基本性能が高い。デミオとかで峠を攻めたら楽しいです。シャキッと曲がるし安定感もあり、加速性能もいい。コンパクトカーでここまでのレベルに到達しているのはマツダ車だけです。 対してトヨタ車はとても序列を気にしている。だからあえて…

最後の7DAYS~紗羅編~ライトノベル

あと1週間で死ぬことになった紗羅への説得が始まって2時間。 紗羅の意志は固く揺らぎがないようだ。 紗羅いわく、死は最大の逃げでありリセットであるらしい。それもいい意味での。借金から逃れるためには死ねばいい。 この世に不満があるなら死ねばいい。 …