0.02%の金持ちになるには

大半の庶民と何が違うのか

PCR検査

ビジネスホテルの覗き穴

僕は今、ビジネスホテルの部屋にいる。 有名な寝具メーカープロデュースのセミダブルベッド、過不足のない各種アメニティ、掃除のプロによってきれいに清掃された部屋。 今日はお盆休みのうちの1日だからいつもより多いようで、扉の外から宿泊客が出入りする…

A子とB子の予感とタイミング

「ブスとかデブがいるから美女が可愛く見える。 大半の男にとっての世界には必ずブスやデブな女がいる。そして10人や100人に1人ぐらい可愛い女がいる。こういう女はとびきり可愛くてモテるんだ。 でもその周囲の男のスペックもそんなに高くない。 そして満足…

梨家先輩の悪魔に犯された脳(小説)

大型ショッピングモールのフードコートでラーメンを食べ終わり、スマートフォンに目をやる。 休日の混み具合は平日のそれと段違いだ。 赤ちゃんの泣き声、ヤンママが子どもの下の名前を叫ぶ声、どこからともなく聞こえてくる笑い声。 無数の雑音に埋もれてい…

彼女の笑顔

「コロナでライブができない。でも歌わずにはいられなくて夜に何曲も叫ぶように歌うんです。曲は全然できない。喉の調子も悪くて薬も効く時と効かない時がある。声がかすれて思うように出ないと何のために生きてるのかさえ分からなくなってしまって…たまに調…

ラブホテルオーナーの秘められた仕事

「換気の徹底、スタッフの検温、アルコール消毒の実施などを行っておりますので安心してご利用ください」ラブホテル「6亀頭」のオーナーである江藤さんが眉間にしわを寄せながらこの前貼り出した感染症対策のためのポスターを自分の頭より上に持ちながら管理…

彼との半同棲(小説)

上京して2年が経過しようとしていた。 就職した広告代理店は上司の軽いセクハラ発言を抜きにすれば比較的働きやすい職場だった。 実家の母はよく野菜や米などを送ってくれる。 段ボールに貼りつけられた伝票の母直筆のサインを見るたびに帰省した気分を味わ…

裸体眼(小説)

中高生の頃、視力検査ではクラスで唯一、両目とも2,0だった。 マサイ族だといじられるのも悪くなかった。 当然、コンタクトか眼鏡かの話題になんて入れないし、眼精疲労や眼がしょぼしょぼするなんてニュアンスには無縁だった。 視力が良すぎて遥か前方の信…

花火の後に(小説)

花火のない夏なんて考えてみれば初めてのことだ。 僕にとって花火は夏の風物詩で花火を通して様々なインスピレーションを受けてきた。 電車の窓から偶然、目撃した花火も、観覧席の一番前を陣取って眺めた花火も、そのどれもが僕の心を打ち、糧となっていた…

就活生裕美子(小説)

「持ち物は、ペン、身分証明証、ノートです。 当日は腕章をした係員がおりますのでひと声かけていただければと思います」 「あと1点ですが、マスクの自慰さんとアルコール消毒のご協力をお願いいたします」 裕美子は笑いながらスマホの文面を突きつけてきた…

今のコロナをオペに例えてみよう

今、目の前に剥き出しになった臓器があるとしよう。 その臓器の持ち主はいつ息を引きとってもおかしくない状態だ。 そして、我々、医療チームは数十人体勢でその治療にとりかかっている。 この臓器には腫瘍が見つかっており、それを取り除かなければならない…

コロナはすでに収束している

コロナはすでに収束している。 取りたてて騒ぐ必要もなくなった。 海外からは人が来ていないし、マスク着用も徹底されている。 また、数々の症例が蓄積され、データとしてワクチン開発に活かされている。 アルコール消毒液は至るところに設置されており、実…