0.02%の金持ちになるには

大半の庶民と何が違うのか

恋愛相談

タワマン身勝手男たち6

平日の夜、カシオはラブホテル街を徘徊していた。 そういう癖がいつの間にか生じていた。 何をするわけでもなく、ただ、ラブホテル街を徘徊しながら、A子とゆかりのことをぼんやりと考えているのだった。 どちらが自分にとって大切な人なのだろうと。 本当は…

タワマン身勝手男たち3

「もしケアをしなかった場合、このようになります。かなり濃いですよね。 でも月々これだけで無理なく通っていただけるので、そう考えるといかがでしょう?」「そうですね」「1年と2年のコースがあります。月々の支払いは頭金によって変わってきますが…」 …

タワマン身勝手男たち2

一昔前ならイケメンなだけでもてはやされた。 今はどうか。 イケメンなだけでは一歩及ばず状態になってきている。 イケメンな上に資産家とか何か特別な才能がないとモテない。 テレビを見てみればそれがよく分かる。 たとえば最近のJポップは歌が上手いのは…

タワマン身勝手男たち

この窓からだと人も車も鉄道も、みなちっぽけに見えてしまう。 ないものねだりな性格は誰に由来したのだろう。その窓を眺めながらカシオはふと思った。 脚のきれいな女性、ぱっちり二重の女性、胸元に思わず目がいきそうになる女性、白くて柔らかそうな二の…

中目黒サイレントセックス

高畑こうきに罪悪感など一切なかった。 男女平等、女性の社会進出を推進などと言うけれど、蓋を開けてみれば現実はその真逆をいっているような気さえする。 知人の和民かほは大手の企業でそこそこの地位に就いているが、独身だ。 実家暮らしで彼氏もいない。…

誘拐BMW

ゴォーという低音が感じられる。それは雑音でも騒音でも雷でもない。実に穏やかな音だ。誰かとしゃべっていると気にも留めないかもしれない。 ボディー剛性とかシャーシという言葉を借りるなら、まさにこの空間はそのすべての完成度が高い。 僕は今、BMW5シ…

夜更けの在りかを知りたい

きめの細かい柔らかな白い素肌を撫でると小さな無数の粒々が皮膚からじわりと浮き出した。 鳥肌を立てるのは恐怖の時だけじゃないのだと僕は知る。 そして背後から抱きしめる。その抱きしめた僕の両腕が少しずつ彼女の胸元へと降りる。 ブラジャー、洋服とい…

アップ・トゥ・デイト

その夜、いつも行くバーの店員が(愛想はなかったが客が少ない分、仕事は丁寧だった)急によそよそしくなって、それに呆れた僕はバーを出た。 「残念です」 そう電話を入れ、そのバーと完全決別した。 この時、バーの店員は若干動揺しているようだった。まさか…

彼女の笑顔

「コロナでライブができない。でも歌わずにはいられなくて夜に何曲も叫ぶように歌うんです。曲は全然できない。喉の調子も悪くて薬も効く時と効かない時がある。声がかすれて思うように出ないと何のために生きてるのかさえ分からなくなってしまって…たまに調…