0.02%の金持ちになるには

大半の庶民と何が違うのか

タワマン身勝手男たち4

アイドルがイケメン男性とラブホお泊まり。

この日、打ち合わせを終えたA子はタクシーを事務所前に付け、乗車後、大ターミナル駅付近のラブホテル街で停車。
降車したA子のもとに、ジャニーズ風イケメンの男性が駆け寄り、二人はシックな外装で有名なラブホテルへと消えて行った。



こうした記事が否応なしにカシオのスマホに画像と共に現れる。
別に求めてもないし検索してもいないのに。
そして少なからずその相手男性に嫉妬したり、A子の名を検索してみたりする。


画像に表示されたA子は一目見て可愛いという印象を受けるが、それでは嫉妬の嵐が収まらないので何枚も違うA子の画像を見て少しでも可愛くないと思えるように努める。
そうすると始めに表示された写真はいわゆる奇跡の1枚であって、本当はたいして可愛くない、(それは言い過ぎだが)、世に埋もれる一般的に可愛いと言われる女性以下の存在だと気づく。
つまり、カシオがこれまで寝た一般女性と同レベル以下だと分かる。
そうなると嫉妬の嵐は途端に収まり、雨上がりの休日の青空が覗きだしたような穏やかな安心感に包まれるのだ。




すると不思議なことにA子の裸もだいたい想像できるようになってきて現実味を帯びてくる。
(肌の露出した画像を何枚も見ているからかもしれない。)



そして想像の中で射精しておいてやるのだ。



これでこのA子に関しては制覇した。
それにジャニーズ風イケメンと張り合えるということも分かった。
ここまできてやっと気が済む。



そしてゆかり(彼女)に会いたくなってくるのだけど、実際に会うのは面倒だからこれも今まで蓄積された大量の「生写真」をもとに頭の中でゆかりを愛撫し、アソコを突きまくっている。
彼女は安定の喘ぎをベッド中に響かせ、射精を促す。



「イクよ…」




「…イッて」




射精を終えると彼女に会う理由もなくなる。
次に会うのはまたA子のようなゲスイ女に嫉妬心を刺激された時か、街中でそのような男女を見てしまった時だろう。
他人の恋愛事情によって嫉妬心を刺激されて彼女に会うというプロセスで会いたくないからこうしたものは見ないようにしている。
赤の他人に嫉妬心を刺激されて自分の彼女に会うのではなく、彼女に会いたいから会うという健全なプロセスを辿りたいのだ。





気がつけば彼女が膣からタラタラと精液を流している。
ミックスジュースみたいに小さな白い気泡を作りながら。


そんなことを頭の中で想像してみる。



カシオはこれを今風に遠隔セックスとかインスピレーションセックスとか呼んでいる。
そして遠隔セックスを受講し終えたカシオのスマホのランプが点滅していることに気づいた。
さっきの射精前の心拍数とは似ても似つかない間隔で。



「金田繁一さんという男の人を知っている?」


ゆかりからだった。
そして、添付された画像のURLを開くと、なんとさっきスマホに流れてきたA子のイケメン男性とのラブホお泊まりの記事と同じ写真だった。